JC3ガイド〜製造編〜

III. 製造編

ジュエリー・デザイナーとジュエリー技術者の仕事。デザインの役割。商品開発のプロセスなど。

製作技法、石留め、リペアについて。

III-1.ジュエリー・デザインの基礎知識

1.ジュエリー・デザイン技術の世界

素材の価値も大事だが、デザインや技術の価値を重視する時代へ動いている!

2.ジュエリーにおけるデザインの役割

デザイン=デザイン画というより「デザイン企画」を指すことが多い。
デザイン企画については別途、流れを理解して下さい。

デザイン重視の傾向は、消費者の価値観の変化を表している。個性表現のアイテムという見方が広がっている。

3.ジュエリー・デザイナーの登場とその仕事範囲

  • 比較的新しい職業である。
  • 1964年に「日本ジュウリーデザイナー協会」の発足。
  • ジュエリー・デザイナーのタイプ
    • デザイン画中心
    • デザイン画と制作の両方をこなす
    • 作家タイプ
    • 商品企画から参加するデザイナーなど

4.商品開発の流れとデザイン・プロセス

商品開発の流れ---順番と検討内容をおさえる。

いきなりデザイン画を描くわけではない。マーケットの調査から!

  1. マーケット情報の収集
  2. 商品化の具体的検討
  3. デザイン企画
  4. 制作企画
  5. 原型検討
  6. 製品化
  7. 市場導入

更に、デザイン企画(デザイン・プロセス)の流れを把握。

  1. デザイン.オリエンテーション
  2. ラフ・デザイン
  3. 検討と絞り込み
  4. デザイン画作成

5.デザイン画の用具

テキストで写真とともに名称、使用目的をチェック。

6.ジュエリー・デザイン画が出来るまで

  • 「実寸」で描く。
  • 三面図---上面図、正面図、側面図(+立体図)
  • 目的に応じて描き分ける---量産用、オーダー用

III-2 ジュエリーの製造・加工・修理の基礎知識

代表的な制作方法には「手作り」「ロスト・ワックス・キャスティング」があります。地金を叩き、切り、まげ、ロウ付けする工程と工具、ワックスの種類などは細かく。

最近の技法も加えて簡単に覚えてしまいましょう。

1.工具

キサゲ、ヘラ、ノギスなど、日常ではあまり使わない工具は問題にされます。

・・・ヤスリも普段使わないか(^^

ワックスの加工に使うスパチュラー、スプリング・ゲージ等もここでついでに覚えましょう。

2.ジュエリーの製作工程

  • 手作り法:伝統的加工技術。
  • ロスト・ワックス・キャスティング法:量産向き。仕組みの理解。
  • ワックス加工法:ワックスの主成分はパラフィン。ボリュームや立体感が出せる。ワックスの種類が色々あります。覚えましょう。ワックス用工具も特殊です。ノコ刃、ヤスリ(どちらも目が粗い)、スパチュラ、ワックスペン。
  • ワックスの比重は約1。
  • プレス加工法:ガラ打ちとムク打ち。特長は?メリットは?
  • エレクトロ・フォーミング法:メッキ原理の応用。どんなジュエリーに向いている技術?
  • 光造形法:紫外線硬化樹脂を使用。CADからのデータをもとにモデリングされる。
  • 参考:最近では同じくCADデータから、ワックスを盛っていく技術もある(インクジェット方式)。
  • 宝石加工---段取りを把握しましょう。順番も注意です!
  • 石留め---爪留め、覆輪留め、芯留め。重要な技術です。他にも留め方はたくさんありますが、3つを必ず押さえること。商品知識でもっと出てきますが・・・。

3.リペア・サイズ直し

  • 必要な用具、作業の流れ。
  • リングのサイズ直しは、サイズ1番が約1mmです。
  • 石入りのリングのサイズ直し。注意点?
  • シルバーは熱伝導率が高いため、石は外す。プラチナはOK。
  • 特にどんな石に気をつけるべきか?